awsで複数アカウントを利用するメリットやデメリットと監視における基本的なノウハウ

awsではアカウントを複数持って運用しているケースもありますが、どのようなメリットやデメリットがあるのかを知っているでしょうか。複数アカウントを運用するときにはサーバー監視についても十分に配慮をする必要があるので基本的なノウハウを紹介します。

上手にアカウントを作って運用できるように基礎を学んでおきましょう。

(awsを利用してサーバーレスを実現し監視体制も整えよう)

アカウントとは何かを知ろう

awsにおけるアカウントとはどういうものなのかをまず理解しなければ、複数アカウントを持つ意義を考えることはできません。最初にアカウントについて簡単に確認しておきましょう。awsでのアカウントはawsによって割り当てられるサーバー環境の単位を示します。

ユーザー一人に対して一つのアカウントという関係を作り上げているわけではなく、あくまでawsが環境の割り当てのための指標として用いているのがアカウントだと考えましょう。それぞれのサーバーに対応するリソースは完全に分断されたものになるので、複数アカウントを持つと独立環境を複数手に入れられることになります。

独立しているということはアカウントが異なれば互いにコミュニケーションがない環境になるということと等価です。そのため、見方を変えるとアカウントはセキュリティの境界を定めるものと考えることもできます。

アカウントごとに他のアカウントに割り当てられている環境との間にセキュリティが設けられる形になるので、互いに関与し合うことがないサーバー環境を運用することが可能です。アカウントについてもう一つ重要なのが利用料金との関連性です。

awsはアカウントごとに課金するシステムになっているので、利用明細や請求書の送付などはアカウントごとに行われるのが原則です。ただ、一括請求を申し込むことによって複数のアカウントの料金を一つの請求書として送ってもらうこともできます。

awsの課金システムは使用量に依存し、使用量が多いほど支払い単価が低くなるのが特徴です。

複数のアカウントを設けたとしても一括請求を依頼すれば単一のアカウントを運用するのに比べてコスト的なデメリットが生じることはありません。この際にも内訳のわかる明細書を作成してくれるので安心です。

複数アカウントを使うメリット

アカウントの定義を考慮して単一のアカウントを使うのに比べて複数アカウントを使うメリットにはどのようなものがあるかを考察してみましょう。まず、直接的でわかりやすいのが同じ企業内で複数の部署が異なる形でawsを運用するというケースです。

この場合にはコストの明確化、部署ごとの業務の効率化、部署ごとのセキュリティ環境の構築という三つの観点からメリットが生まれます。部署ごとにどれだけコストをかけているかを明確にするのは、使用したコストに対してどれだけ利益を生んだかを評価する上で欠かせないことです。

awsの利用料金がどのくらいかかっているかはアカウントを分ければ個々に算出されるので正確な値がわかります。一方、awsをどのように運用するのがベストかは部署によって異なります。使用するアプリケーションやリソースの分配の仕方など、個々の部署の業務内容や使用状況に応じた最適化をしていくことにより業務効率は向上するでしょう。

部署ごとに必要なサービスを提供できるようにすることでリソースの無駄もなくなります。同一アカウントで運用するよりも個々のリソースの割り当てもしやすいのもメリットでサーバー監視の負担も軽減されるのが通例です。

部署によって運用の仕方が違う場合にはセキュリティ対策についても異なる方針を立てなければなりません。扱っている情報や提供しているサービスに応じてセキュリティレベルも十分に検討する必要があります。ただ単に高いレベルにすれば良いというわけではなく、コストパフォーマンスを高くするという考え方も重要です。

部署間でのセキュリティが必要になるケースもあるため、独立した環境を用意した方が合理的な現場もあるでしょう。

複数アカウントを使うデメリット

複数アカウントを使うのにはデメリットもないわけではありません。基本的には同じ社内でありながらも異なるサーバーを利用している形になるので、部署が違うと使用しているシステムが違うことになると大きな差がないのが問題点です。

例えば、料金についてはどのアカウントからも閲覧可能にする必要があるものの、セキュリティの観点からはデータの行き来がないようにするのが理想的でしょう。どのようにして必要な共通データを管理するかを考える必要が生じます。

また、どの部署でも共通して提供するサービスがある場合には、それぞれのアカウントにシステムを構築することになるのでリソースの無駄ができてしまうのもデメリットです。サーバーサイズが大きくなり、監視しなければならない範囲も広くなります。

運用負担が大きいということを考慮してどのような体制を整えて運用していくのが最適かを初期から十分に検討することが必須です。

複数アカウントの監視はどうすべきか

複数アカウントを運用するときには監視についても問題になりがちです。個々のアカウントで環境が独立しているので、基本的には個々に監視をしなければならないですが、アカウント数が増えるほど負担が大きくなるのは明らかでしょう。

複数アカウントの監視には自動化できるシステムをできるだけ多く導入するのが肝心です。

障害発生に対して自動で対応できるようにシステムを組んでおくことで監視にかかる負担を大幅に軽減することができます。有人監視でクロスアカウントの監視をするのはコストが大きくなるのは明らかなので、積極的に自動化を進めるのが基本です。

AWS Organizationsも活用しよう

AWS Organizationsは複数アカウントを一元管理するためのサービスとして提供されているものです。AWS Organizations Masterアカウント、Custodianアカウント、アプリケーション用アカウント、開発者個人用アカウントなどといった機能別のアカウントを用意して組織的な運用を可能にするためのサービスとなっています。

複数アカウントの設計や運用をするための基本構造を構築できるのがメリットで、一元管理体制を整えることが可能です。ポリシーやアクセスなどの管理が容易にできるので運用にも役に立つでしょう。特に追加料金を払わずに利用できるサービスなので、複数アカウントの運用を始めたいと思ったときには利用を検討してみるのが大切です。